涙の勝利・初めてのユニオン―― 新八柱台病院
2010/01/07
「諦めることは簡単。だけど日頃、(よい医療を受けるための)権利を行使しましょう、と患者さんたちに言っている私たち(医療従事者)が、自らを守ることを諦めてしまっていいのか。一人の人ががんばることで、世の中が変わっていく。《自分のことは、めんどくさいからイヤだ》ではなく、《行動しよう》と思って……」と語り、ポロポロ大粒の涙をこぼした。
昨年の7月末、突然の閉院となった新八柱台病院・五香病院で、医療従事者全員の解雇・賃金不払いというとんでもないことが起き、この半年間、すさまじい初めてのたたかいが繰り広げられたのだ。そしてついに、新八柱台病院については差押えにより43人分の未払い賃金など全額3433万9274円を確保できた。その勝利集会が開かれ、ナ一スなど医療従事者と弁護士・東葛ユニオンなどのメンバ一が集まった。組合のなかった病院で、初めてユニオンに加入した多くの仲間たちが、要求をたたかいとったのだ。伊藤よいちろう議員と共に出席した私も、感動で胸がいっぱいになった。
さらに発言は続く、「まず患者さんたちの転院先を、必死で確保した。そして気がついてみると、私はクビ。あれ?私の給料はどうなってんの?」不安と混乱と戸惑いの中で、みんなメ一ルで励まし合いながら、集いあったと言う。要求をかちとれるのか――半信半疑、迷いながら、である。でも発言の端々に、医療従事者としての誇りが感じられ、彼女たちのプライドと勇気に、心からのエ一ルと拍手を私は送った。
私たち日本共産党はこの問題で、当初から県行政にくりかえし働きかけた。大きな交渉を2回、日常的にも事務折衝を行った。手綱をゆるめず、緊張感をもってたたかい続けてきた。地域の患者さんや、不払い解雇にあった皆さんの声を代弁し、県の監督責任を厳しく問い、二度とこんなことが起きないよう、きちんとした解決の道筋をつけるためだ。民間病院の監督責任は県にある。こうした経営上の問題も含め、県行政は見過ごしてはならないのだ。
2病院の閉院問題での対県交渉
徹夜同様の日も続け、事務所で一丸となって、集中して取り組まれた弁護士の方々。全員感激して、弁護士人生を語りながら、「難関を突破できたのも皆さんのおかげ」と感謝の意を述べておられたのも清々しかった。そうだ、今年は行動する時代だ。
泣き寝入りはしなかった、初めて「くみあい」に入った、そしてようやく給料が返ってきた! その多くは女性たち、みんな輝いていた。最後の言葉は、「新八柱台病院はよかった。みんな……今は、違うところで働いているけれど、がんばりましょう!」泣かせるなあ、この言葉の意味は重い。おめでとう!涙しながら心からの勝利を祝う、初めてのユニオンの仲間たちよ。
そして引き続き、まだ苦しんでいる元五香病院の職員と地域の患者さんたちのために、よっし!私もがんばり続けたい。
涙の勝利のナ一スウエーブ!広げよう、ここから、さあ。
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