成田のシクラメン
2010/12/19
まあ、赤・白・ピンクとグラデ−ションがかかった、夢のような世界。産地直売のシクラメンがビニールハウスに並んでいる。
千葉県は花きの産地でもあり、一つ一つの花、国産の花は貴重だ、本当に値打ちものだ。燃料が高騰したときには、もう“シクラメンづくりができなくなるかも”と花き栽培を行う農家からの悲鳴があちこちから寄せられたことを私は思いだした。外国産の安い花が輸入されて、なかなか大変だという話も聞いた。
戦時中に「花の種」を隠し持って、守ったという女性の話しも伝え聞いた。政府が、「戦争中に花作りなど……非国民」――確かに、戦争中はそんなこともあったかも……。房総の花の歴史だ。
ともあれ、小さな赤ちゃんのような蕾がいっぱい付く、シクラメン。一生懸命、次々生まれてくるね。蕾は、とがった嘴(くちばし)のよう。柔らかな花びらが美しい。厚い緑の葉っぱの上で、眩しく咲く。
この頁トップへ