梅の蕾(つぼみ)――日暮にて
まあ、梅……。 思わず車を止めて、梅林に吸いこまれた私。梅の香が、寒気の中でほのかに漂う。まつげのような優しいおしべが、なんとも言えない。梅の品格。
――「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春を忘るな」(菅原道真)――
私の生まれは、京都、北野天満宮のすぐ近くの上七軒。親に連れられ、北野の天神さんの梅の中で遊んだことを、思い出した。
その境内には、50種2000本の梅。京都では、早咲きが、12月中旬から蕾(つぽみ)がふくらみはじめ、1月初旬には冬至梅・照水梅・寒紅梅等が、春を告げるかのように咲き始め……2月中旬から3月初旬までが見ごろとか。
松戸の街なかの梅林は、貴重だ。ここは日暮だが、「関さんの森」で話題の関さんのご自宅周辺にも、立派な梅林がある。
いよいよ、梅の季節だ。
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