『ポニョの海』埋め立て認めず 2009/10/04 　全国のあちこちで、住民の訴えが通り、開発が見直されようとしています。「しんぶん赤旗」の報道によると、「広島県と福山市が進める景勝地『鞆（とも）の浦』の鞆港埋め立て・架橋計画に反対する住民ら約160人が藤田雄山県知事を相手取り、埋め立て免許を差し止めるよう求めた訴訟の判決が1日、広島地裁であり、能勢顕男裁判長は鞆の浦の景観は公益だとして『埋め立てを免許する処分をしてはならない』と言い渡しました。景観を理由に公共事業の差し止めが認められたのは初めてで、開発と環境保護をめぐる今後の論議に大きな影響を与えそう」とのことです。 　景観を理由に、公共事業の差し止めが認められたことは本当に画期的です。景観は、国民の財産です。営々と長年かかって築き上げられてきたこの宝を、「開発」によって破壊することは許されません。多くの子どもたちや国民に愛された、映画「崖の上のポニョ」の舞台でもある「鞆（とも）の浦」。広島地裁の判決は、大変喜ばしいことです。 　ある青年は、携帯メールでこう語っています、「ポニョの海は美しかったです。広大な海とせめぎあうようにたっているがけの上の家や町並みは大昔から自然と向き合い共存しようとしてきた印象をうけます。長年つづいてきた人間の生活を感じさせる風景なような気がする。それをむげに壊してしまうのはさびしいし、無粋な気がする」。 ○参考 ＊鞆の浦埋め立て認めず/「景観、国民の財産」/広島地裁判決 住民の訴え通る/「ポニョ」の舞台――2009年10月2日(金)「しんぶん赤旗」