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パンは生き物 愛と誇りをパンにこめる日々 励 パン造（25歳） |
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パンがただの食べ物だと皆さんは思われているかも知れません。実は違います。パンは正に「生き物」と言えるのです。
温度が高くても死にやすくなり、低くてもぐったりと元気を失ってしまいます。それは生地だけの問題ではありません。職人自身の体調や機嫌が悪いと、いつも通り仕事をしたつもりでも、パンの出来が如実に違うのです。
また、一年中同じやり方では成り立ちません。夏は、仕込みに氷を混ぜたり、寝かせるのに冷蔵庫を使ったりと、生地の熱を抑えるのに気を使います。冬は、イーストの量を増やしたり、乾燥を防ぐために霧を吹いたりと、発酵のスムーズさに気を使います。日々生地のご機嫌をとっているのです。
しかし、そうやって手間を掛けて出来たパンの美しいこと！ 菓子パンやバターロールの色艶や丸み！ 堂々とした面構えの食パン！ フランスパンの皮の張り！ それらから立ち上る素晴らしい香り！ 一つ一つに愛おしさを感じずにはいられません。ですから皆様にもパンを大事に扱って頂きたい。食卓に何日も放置するとパンが死んでしまいますよ！
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