――私と日本共産党――暗い世相 戸塚 章介 戸塚章介さん 　心を痛める暗い出来事が続きます。大阪難波の繁華街で起きた「個室ビデオ店」の放火焼死事件。痛ましい事故ですね。あの15人の犠牲者のほとんどが普通の会社員だったとのこと。夜遅くまで残業があって、翌日は早朝出勤。家は遠いし、せめて身体をひと時休めるために料金1500円の狭いソファで仮眠をとっていた人たちだったと新聞は報じています。 　また放火犯の46歳の男は、7年前に大阪府門真市にある「大手電機メーカー」を退職したとのこと。妻子のいた当時39歳の男が自ら、大手電機メーカーの正社員の地位を投げ捨てるわけがありません。なんらかの事情で辞めさせられたに違いありません。そこから彼の転落の人生が始まりました。よく言われる「滑り台人生」です。そして「生きていくのが嫌になった」と彼は言っています。だからといって、放火という罪を犯したことは絶対に許せることではありません。 　しかし、この事件で焼け死んだ人にも、放火犯にも、日本の労働現場の苛酷な労働実態が浮き彫りにされているのではないでしょうか。 　こんな暗い世相だからこそ、政治の力が必要なのです。