「わっぱがはっともぞんぜいで」――初めて狂言の世界にひたる
2010/06/01
初めて狂言を観た。驚いたあ、600年の伝統を持つ、洗練された和楽の美を漂わせながらの笑劇に。
理解できるか不安だったが、野村萬斎さんをテレビでみて以来、萬斎さんの演ずる狂言の舞台を、一度はこの目で観たいと願っていた。
この日の演目は『鐘の音』『六地蔵』。どちらも面白かった。声や体のふりが独特。『鐘の音』では、見事な鐘の音を、太郎冠者が体全体で表現する素晴らしいものだった。
笑いがあり、皮肉や風刺がピリッとあり、狂言文化というのは凄いなと、その世界に少し触れただけだが、感動した。
『六地蔵』の語句解説によると、『わっぱがほっともぞんぜいで』とは「大声を出すことが禁制とも知らないで」という意味だそうだ。『すっぱ』とは詐欺師のことだそうだ。演者の発声が、私には心地よく響く。また、狂言を観たいと思いました。ありがとう、萬斎さん、伝統文化の重みを堪能させてくれて。
(写真は、2枚とも「労音東葛センター 松戸 狂言の夕べ」のリーフレットから)
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