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タイトル 「群響」――『ここに泉あり』 タイトル

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2009/12/14
 高崎駅に降りると、「第九」のノボリが軒並みはためいていて驚いた。「高崎の第九」、この「高崎の」が実にすばらしい。さらに私の目を引いたのは「群馬音楽センタ一」、この日高崎市で開かれる「八ツ場ダム」問題の集会に行く途中でのことである。「群響」として知られる群馬交響楽団のことは、日本で有名な楽団ゆえ、かねがね注目をしていたが、今日は図らずも「群響」とかかわりあえた。

 少しの間、「群馬音楽センタ一」の中に入ってみると、美しい楽器の音色が響いていた。建物の外には、緑の音符が植えられており、なんとも言えない“音楽の街”の雰囲気をかもし出している。高崎市役所のすぐ手前だ。

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 私は音楽が好き。だからとても心がやわらいだ。「群響」のある群馬県のように千葉県も、その体制を整えて豊かな音楽を、子どもたちや県民に届けられるそんな条件づくりをするのは、県政の役目だと、いつも痛感している。「群響」のパンフを見ながら、千葉に思いをはせた。

 さて、八ツ場の集いが終わって、駅に急ぐ帰り道のこと。群馬県民であろう通りがかりの「おじさん」と、歩調が合って音楽談議になった。「群馬は音楽が盛んですね」と私。「うん、音楽はすごいよ。うちの孫の学校、小中学校とかに、楽団の人が来て、聞かせてくれるんだよ!うちの孫も、喜んでるよ。楽団の人が教えてくれているよ」とおじさん。

 おじさんは「音楽教育」を、実に得意げに、しかし自然にふつうに語ってくれた。“それだけ、根ざしているんだ音楽が”と私にも実感できた。千葉県で言えば、学校の「音楽鑑賞教室」のことだろう、その音楽鑑賞教室の金額が千葉県では「財政難」を口実に、減らされているのだ。本当に、これではいけない。子どもたちも楽団も元気がなくなってしまう。テレビや電子音ではなく、子どもたちには本物の音楽が必要なのだ。

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 帰宅後、群馬交響楽団のページをネット検索、プロフィ一ルのところを読み、胸が熱くなった。そこには、戦後の復興とともに、立ち上がった「群饗」のこと、そして今井正監督の映画「ここに泉あり」になったことも。その映画について、聞いたことはあるが、私は観ていない。無性に観たくなってきた。

 「第九」の季節を迎える冬12月。「高崎の第九」のノボリが市民を誘っている。“さあ、歓喜の歌を高らかに、響かせ、新しい時代へ”と、そう呼び込むかのように。
○参考
「群馬交響楽団」プロフィール
第61回高崎市民オーケストラと「ここに泉あり」(高崎市HP)
群馬音楽センターHP






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