在校生の全世帯が署名――高校校舎の危険箇所の改修早く
2009/11/21
東葛地域のある高校の話です。在校生の全世帯(950世帯を超える)から、その高校の環境整備――外壁塗装や危険箇所の修繕等――を求める署名が、県教育委員会に寄せられていると聞きました。私は、いてもたってもいられず、その高校に走りました。
県教育委員会の回答は「応急手当はしますが、工事の予定はありません」という実に冷たいもの。しかし、果たしてそれでいいのか?やはり、否だった。
門をくぐり、生徒たちの登下校の場所である昇降口に入った。「ちょうどこの上の庇(ひさし)に、モルタルの塊が落ちてきて、あやうく、生徒たちの頭上に……」とは、発見された職員さんの説明。考えただけでも、ぞっとした。かたわらからは、秋空に弾む高校生の声。
教室の窓の上の外壁の落下した跡も、白いバンソコーのように塗られている。屋上の外壁も内側に落下し、はがれた塊が散らばり、危険さを物語っていた。屋上には、雨の染み渡った跡も痛々しく、雨漏りの原因にもなるであろう建物のひび割れが目立つ。
本来早めに修理修繕していれば長く持つであろう建物が老朽化が放置されつづけたので、ますます傷んでいくのだ。生徒たちの学びの場、そして地震のときの県民の避難場所である学校、校舎が泣き叫んでいるかのようだ。
署名文にはこう記述されていた、「本校は……より一層の教育目標実現に向けて日々邁進しているところであります。しかしながら校舎は、33年間の風雨によりその外観は……。つきましては……校舎の外壁にかかる環境整備事業(塗装および危険箇所に修繕等)について要望書を」。この実現を先延ばしにすることは許されない。
県教育委員会に、資料を求めたら、県内のほぼ全校から、施設整備に関するさまざまな願いが溢れるほど寄せられていることが分かった。どこからも待ったなしの切実な声が上がっているのだ。
学校玄関前でのみわ県議
計画を立て、緊急性の高いところから、直ちにしっかりとした予算をつけるのが教育委員会の最優先の仕事のはずだ。金がないとは、言わせない。「耐震改修に力を入れています」という教育委員会だが、全体の予算を、5年前の3分の1に削ってどうするのだ、と言いたい。
「財政難」?!不要不急の巨大開発やダムを削れば、県内の多くの学校が安心できる。《命》と《開発》の一つひとつを冷静に比較してほしい。《命》より重いものがあるだろうか。県よ、学校施設整備政策の《転換》を急げ。
県立高校施設整備費――5年前の3分の1
平成15年度 平成20年度
一般整備費 22.3億 6.2億
大規模改修費 53.4憶 0
耐震改修費 20.1億※21年度の耐震改修費が+6億
合 計 75.8億円 26.3億円
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