先生ボクんち、お金ないから
2009/05/29
★子どもの幸せ
幼いわが子を抱えての立候補だったこともあり、もともと私の政治の出発点は子どもの幸せ。今年の議会でも、さまざまな角度から《子どもの貧困》を追いかけたい。
★保健室の声
今回は、県内の保健室の先生数名からお話を伺った、子どもたちや家庭の様子について。ある学校でのことである。ボールが目にぶつかった、小学2年の男の子が保健室に駆け込んで来た。先生が、手当てしながら「視力検査しましょう。あら、〇〇ちゃんは視力が0.3で、もともと目が悪かったのね」と言ったら、すかさず「先生、ボクんち、お金がないから、眼医者行けません!」との声が返ってきた。その先の言葉を失ったと先生は話されていた。
★合わない眼鏡・・
五年生の別の男の子の場合。「眼鏡が合ってないね。かけても視力がそう変わらないから、医者に診てもらって、変えなきゃねえ」と先生が言うと、「うちは貧乏だから、新しい眼鏡は買えません」との返答であったそうだ。
黒板の字が見えづらくても、眼鏡が合わなくても、じっと我慢の幼心。明らかに貧困が、子どもたちの健康を阻害しているのではないだろうか。治療が必要と指摘されても、苦しい家計を目の当たりにしているだけに、治療を我慢する子どもたちの姿が浮かび上がる。
★虫歯の治療より教材費の支払いが
先生の話は続く、「虫歯の治療率が、4〜5割の低さなんです。教材費すら未納せざるをえない家庭では、虫歯の治療など後回しにされてるのが実態……」。熱が高くても、経済的事情で、通院さえしない家庭が増えている現状もあるとも聞いた。
★小さな命、健康守るのが自治体の責務
子どもらに我慢を強いて、初期治療が遅れれば、後あと重い症状になりかねず、命に関わることにもなる、と先生は言う。全ての子どもたちの医療費が、無料なら、「すぐに治療しなさい」と、経済事情に関わらずもっと強く、親に勧められるし、我慢する子も少なく出来る、とも。
ところが、6月補正予算案では森田知事は、公約である子どもの医療を一歩も前進させず、アクアラインの値下げを優先させた。《高速道路より命優先》と、声を大にして子どもたちと共に、私は言いたい!
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