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タイトル ダム撤退、未来がみえる生活再建と街づくりを――八ツ場ダムリポ一トB タイトル

2009/05/16
 吾妻川は、その源を群馬・長野県境の鳥居峠に発し、浅間山・草津白根山の中間を流れ下る。万座川・熊川・白砂川等の支川を合わせ、途中、吾妻峡と称される美観をつくる。そして渋川市付近で利根川と合流する一級河川である。
 吾妻郡長野原町大字川原湯・大字川原畑字八ッ場という地名にダム建設が予定されてる。私たち現地視察団は、2班に分かれて、住民の方たちの苦悩やご要望などをお聞きした。

写真1
写真1
写真2
写真2

 お訪ねしたお宅にはお孫さんたちの写真がいっぱい。《子や孫たちが本当は住み続けられる美しい故郷なのに、うちの近くでは、若いもんは殆んどいなくなった》と語ります(写真1)。
 「……いろいろあった。いまもある。あそこも、ここもと空家が増えた。しかし、ここから見える四季が最高なんだ、だから私は、この地を離れられないんだ」と語られ、「それがここだよ」と教えてくださった(写真2)。

寂しげにはためく旗も−川原湯温泉は沈む予定地
寂しげにはためく旗も−川原湯温泉は沈む予定地
 住民の方たちのお話からは、国の計画に翻弄された長年のご苦労や痛みが本当に滲み出ていた。2015年度完成に工期を国は延長したが、「そのとおり完成するとは思えない。《とにかく願うのは、一日も早い、我々の生活再建の支援、この町で生計を営めるような特別の支援だ》と語っておられた。
川原湯温泉駅のすぐ前にあったお店「ふるさと」の閉店。店主の思いはいかばかりかと胸が痛む。
川原湯温泉駅のすぐ前にあったお店「ふるさと」の閉店。店主の思いはいかばかりかと胸が痛む。
 建設計画に無理があり、工期の延長が繰り返されてきたこと、地元住民のために当初約束されていた事業が、次々と変更や削減されてきたことで、新たな不信が地元では募っている様子も伺えた。
 100世帯以上が依然として移転されないままで、用地買収のメドも立っていない中で、さまざまな工事が遅れている。

主なしとて……新緑にうぐいすの声 清らかに
主なしとて……新緑にうぐいすの声 清らかに
 現地視察団集会で、日本共産党塩川てつや衆議院議員は、「日本共産党は、国会で新たな法制定のために全力をつくす。地域住民が受けた半世紀の苦難に報いる補償と、住民参加の生活再建こそ、今必要」「今日の視察で、計画どおりに進んでいない現状と、住民の皆さんからの要望をお聞きするにつけ、その思いをいっそう強くした」と発言。本当にその通りだと私も思った。

頑張って営業を続けている川原湯温泉街のお店の看板
頑張って営業を続けている川原湯温泉街のお店の看板
 住民の方が、「下流の皆さんは、水は要らないんでしょ。洪水だって、昔と違うし……」切々と、60年近くに及ぶ辛い思いや離散していく住民たちの痛みを語られたあと、そうポツンと私たちにおっしゃったとき、私は本当に胸がつまった。
 現地をこれだけ苦しめたこの計画が、無駄なものであった、というのでは《我々の苦しみは何だったのか》と張り裂けそうな思いに住民は陥るではないか。巨大開発計画で、失われたものはあまりにも、計りしれない。だからこそ、未来に向かって、希望ある方向に舵を切るかえるべきである。莫大な負債と有害なダムを残すのか、美しい自然と文化を子孫に残すのか、一刻の猶予もない今、選択のとき。

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