知事「引退」表明に思う――「生活の匂いのしない県政」には訣別を
2月6日、現職の堂本知事が、議員の質問に答えて、「引退」表明とうけとれる発言を行った。各紙が一斉に報じ、各会派の代表らがコメント。日本共産党千葉県議団の小松実団長は、「変化を求めた県民の期待が見事に裏切られた8年だった。巨大事業への浪費と大企業優遇という、自民党型の政治の弊害がより一層深刻化した。生活の匂いがしない県政だった」とキッパリ語った。
もちろん私も同じ思いだ。日本共産党を除くすべての会派の代表らが、何らかの表現で、堂本県政を評価しているのと比べて、話しは、非常にハッキリしている。
県議会の議場にいて、何が一番印象に残っているかと言うと、やはり、近年では1社に50億円の企業立地補助金を決めたときの、知事の必死の形相。それを70億円に引き上げるときの熱の入れよう。何はさておき、他県に負けられない、と都市間競争を強調した堂本知事の一歩もひかぬ表情。これらがいまも目に焼きついている。一連の巨大開発のムダ遣いや過大な見積もりを指摘されたときの様子も、一つひとつ印象に残っている。
一方、「『痛み』は、感じないのか」と、「私学助成の遅れ」や「国保とりあげの深刻な実態」を、わが党が厳しく追及したその瞬間には、とにかくコックリ居眠る場面か多々あったのも、歴然たる事実。
増税で苦しむ高齢者の暮らしの実態について質しても、絶対に答弁しなかった。最近の12月県議会では、「消費税増税の是非」を問う私の質問に、「どちらかと言えば、イエス」と、座った目で答弁したことも強烈な印象だった。
これだけ労働者や庶民が、暮らしの痛みにガマンも限界のときに、このような一連の答弁・表情――唖然とするばかり。また「後期高齢者医療制度」も「障害者自立支援法」も必要だと知事は言う。これじゃ自民党と違いがない、といわれてもやむを得ない。
小松実県議blogから転載
2月7日付け『千葉日報』で、県内財界のトップクラス・勝又基夫=県経済同友会代表幹事が、「堂本県政では、成田空港北側延伸工事や−(略)−圏央道建設など、インフラ整備が進み……」と高く評価しているのも、うなづける。一体、どっちを向いて県政運営にあたってきたのか。財界からモノ言われぬよう、注意に注意を重ね、財界の代弁者としてモノ言う知事に、なっていたのではないか。
「生活の匂いのしない県政」と訣別し、暖かい県政に、610万県民の命が花咲く県政に、早くきり変えたい。
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