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タイトル 【2008年12月県議会】一般質問 1回目の質問への答弁(12月 3日) タイトル

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答弁者 堂本暁子知事

 まず、政治姿勢についてです。
 定額給付金問題について知事の所見はどうかとの御質問でございます。
 何度ももうお答えをしていますけれども、総額2兆円の定額給付金は、不明確な部分が多い。その効果については意見が分かれています。効果があるという人もあれば、もっといい使い方があるだろうという人もいる。実際にこれは一番問題として私たち考えていることは、市町村が実務をやるものですから、いずれにいたしましても、定額給付金の実施については実務をやる市町村に混乱を生じさせることがないようにしてほしい。そして特に小さい市町村ですと、職員に過重の負担をかけない方式で実施してほしいということで、このことは八都県市からも、全国知事会とかいろいろな団体からも国に要請をしましたけれども、同時に市長会、町村長会とか議員さんとか、いずれにしてもいろいろな形で地方自治体からは国に要望しているところです。もう実施が決まっているようですけれども、その場合には市町村に混乱が生じないような形でやってほしいと思っています。
 知事は消費税増税が必要だと言っているが、庶民や高齢者はまだまだ負担が足りないと考えているのかとの御質問ですが、決して高齢者の負担が足りないなどという発想は持っているはずがありません。今後確実に増加が見込まれる医療、福祉等の社会保障、教育など必要な行政サービスを安定的に提供していくためには、これまでも地方消費税の充実を全国知事会として国に求めてまいりました。消費税を含めた税体系のあり方については、今後の税制の抜本改革の中で検討されるものと思います。
 次に、知事の政治姿勢の3つ目ですけれども、前年削られた2,200億円の社会保障予算、総額1兆6,200億円を復活させるべきと思うがどうか。これは本当に、この御質問に答えさせていただきますが、国は経済財政諮問会議が策定した骨太の方針に基づき、毎年社会保障費の削減を進めてきました。その結果、地域の医療、福祉は冬の時代を迎え、国民が安全で安心して生活できる社会保障の基盤が危うくなっているのは事実です。いろいろな機会にこれは、あらゆるところでこの2,200億を切るべきではないということを主張しているところです。これまでの経済財政諮問会議の議論は、社会保障の負担面ばかりに焦点が当てられていましたが、社会保障は財政再建の視点を優先させるべきではありません。国民が安心して暮らすために必要な額を積み上げていくべきだと考えます。県は、これまで全国知事会を通じて、医療、福祉など社会保障関係費を増額し、地方や県民の実情に応じた対策を講じるよう国に対して要望するとともに、県独自でもことしの9月に地域の健康、医療、福祉に真に必要な財源を緊急に確保するよう要望しております。

答弁者 松原延治総務部長

 私からは、大企業への法人事業税の超過課税を導入すべきと思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。
 最近の経済情勢は、景気が一段と悪化しておりまして、現時点では法人事業税の超過課税の導入は困難であると考えております。
 
答弁者 小川雅司健康福祉部長

 私からは、知事の政治姿勢関連2問につきましてお答え申し上げます。
 初めに、低所得者が真っ先に医療から排除される国保の保険証の取り上げは直ちに中止すべきと思うがどうかという御質問でございますが、国民健康保険制度では、世帯主の病気と特別の事情がなく保険料を長期間滞納している被保険者に対して、保険証にかえて資格証明書を交付することになっていますが、これは加入者間の負担の公平を図るという観点から、やむを得ない措置というふうに考えております。
 なお、国では、本年9月に実施した資格証明書の発行に関する全国調査の結果を踏まえまして、子供のいる世帯に対しては、有効期間を短くした短期保険証を活用するなどの取り扱いを定めたところでございます。県としては、適切な運用が図れるよう、市町村を指導してまいりたいというふうに考えております。
 次に、介護保険料や利用料の減免制度をつくるべきではないか。また、福祉労働者の労働条件改善のための支援策を強化する必要があると思うがどうかという御質問ですが、介護保険制度では、所得に応じて保険料については原則6段階の設定がなされており、利用料についても負担限度額を設けることを初め、さまざまな減免のための措置が講じられております。さらに、市町村では、条例で定めるところにより、被保険者の所得が著しく減少した場合などには、保険料の減免ができることとなっており、県としては、市町村においてこの制度が適切に運営されるよう必要な助言を行っているところでございます。
 また、福祉人材の確保、定着を推進するため、本年9月に県として対策本部を設置し、11月14日に第1回の本部会議を開催いたしました。今後、施設、事業所に対するアンケート調査や福祉関係団体等のヒアリングの結果を踏まえ、労働環境の整備を含め総合的な対策を進めてまいります。

答弁者 猿田寿男商工労働部長
 
 私からは、知事の政治姿勢の県民の暮らしを支えるための施策についてのうち2問にお答え申し上げます。
 まず、巨額の補助金で誘致した県内大企業に、リストラの中止と派遣や請負、有期雇用労働者の正社員化を強く求めるべきと思うがどうかとの御質問でございます。
 立地企業補助金は、企業の立地促進を目的としているものでありまして、補助金交付を理由として個別企業にリストラの中止などを求める考えはございません。
 県内の雇用情勢につきましては、有効求人倍率が低下し続けており、本年10月には0.71倍となるなど雇用情勢の悪化が大いに懸念されるところでございます。このような雇用情勢を受けまして、先般、麻生総理は、経済界首脳に対し、非正規雇用労働者の安定雇用や採用内定を取り消さないことなど異例の要請を行ったと報道されているところでございます。
 厚生労働省におきましても、11月28日に、各労働局に対し、派遣契約の解除等に係る指導や離職を余儀なくされた方々に対する再就職支援などについて緊急に取り組むよう指示したところでございまして、県としましても、千葉労働局との密接な連携のもと、雇用の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、千葉労働局とも連携して、派遣や有期雇用の雇いどめの全県調査を行い、その防止に全力を挙げるべきと思うがどうかとの御質問でございます。
 全県調査につきましては、千葉労働局で実施しておりまして、11月28日に発表されました非正規労働者の雇いどめ等の状況調査によりますと、実施予定も含め、県内では6件、200人の非正規雇用の方が雇いどめになっており、厳しい雇用情勢がうかがわれます。
 今後とも、千葉労働局と連携をいたしまして、雇いどめの防止に努めてまいりますが、リストラなどで仕事を探している方に対しましては、船橋のジョブカフェに設置した緊急就業相談窓口で対応するとともに、解雇などの労働問題で困っている方に対しましては、労働相談センターにおいて問題解決に向けた具体的なアドバイスを行ってまいります。

答弁者 嶋普@仁まちづくり担当部長
 
 私からは、つくばエクスプレス沿線開発及び県営住宅に関する10問にお答えいたします。
 まず、つくばエクスプレス沿線開発の現状は破綻そのものだと言わざるを得ないがどうかとの御質問ですが、つくばエクスプレス沿線地域は、大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法に基づき、鉄道の開業により高まる無秩序な開発を抑制し、鉄道及び新駅と一体となった良好な環境を持つ市街地整備を進める区域として事業を実施しているところでございます。
 事業着手後、平成17年度までは鉄道の開業に向け、鉄道用地の確保や駅前広場の整備などに全力を挙げて取り組んできたところであり、幹線道路の整備や駅周辺街区などの本格的なまちづくりについては、鉄道開業後順次行ってきたところでございます。今後は、地元地権者からの土地活用の期待も高まっていることなどから、地権者の御理解と協力をいただきまして、事業のスピードアップを図ってまいります。
 次に、支出の大半を占める工事費の中の、その重要な部分を占める建物移転補償費を余りにも少なく見積もり過ぎではないかとの御質問でございます。
 建物移転補償費については、これまでの実績を積み上げるとともに、今後の移転対象物件について、建物等の種類、規模などを勘案して算定したものでございます。適正と考えております。
 次に、計画どおり保留地処分が進むと考えているのか。一体どういう判断でこのような設定になったのかとの御質問ですが、つくばエクスプレスは開業後輸送人員も順調に伸びており、その沿線地域は都心から至近の距離にあって、今後良好な市街地の形成が進むにつれ、宅地需要は十分見込まれるものと考えております。また、保留地単価につきましては、不動産鑑定を取得の上、地価動向等を勘案して設定したものでございます。
 次に、現実離れした人口想定は、今度こそ見直すべきではないかとの御質問ですが、つくばエクスプレス沿線地域は、良好な市街地の形成が進むにつれ、宅地需要は十分見込まれるものと考えており、現在のところ計画人口を見直す予定はございません。
 次に、さらなる住民犠牲や新たな税金投入にもなりかねないつくば沿線開発の計画の大もとを見直すべきと考えるがどうかとの御質問ですが、つくばエクスプレスの鉄道開業以来、沿線地域は都市間競争が激しくなっており、地元地権者からも土地活用の期待が高まっていることなどから、事業のスピードアップを図り、今後とも一層の事業推進に努めてまいります。なお、現在見直し中の事業計画では、県市の新たな負担増はございません。
 ここから、県営住宅に関する御答弁となります。
 県営住宅は入居者にとってまさに命綱になっているが、どう考えるかとの御質問ですが、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与するため、真に住宅に困窮する県民に対し、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、低廉な家賃で賃貸することは必要なことと考えております。適切な県営住宅事業を今後も推進してまいります。
 次に、家賃制度改正と入居承継制度見直しについて、撤回すべきと思うがどうかとの御質問でございます。入居収入基準と家賃算定基準については、公営住宅を真の住宅困窮者に対し、公平的確に供給するために、公営住宅法施行令が改正されたものでございます。国の見直しは適当であると考えております。
 今回の改正では、既存入居者で家賃が増加する世帯は、5年間で段階的に新家賃になるよう激変緩和措置が講じられております。また、収入が変わらず家賃が著しく増加する一定の世帯については、この期間を7年間とする県独自の措置も講じております。入居承継につきましては、同一の親族が長年にわたり公営住宅に居住し続け、入居者と非入居者との間で公平性が著しく損なわれている実態があることから、国の指針に基づき、配偶者以外で承継できる者の範囲の見直しを行ったものでございます。なお、高齢者や障害者等につきましては、承継を認めております。
 次に、県営住宅を思い切ってふやし、住宅に対する県の責任を果たすべきと思うがどうかとの御質問ですが、県営住宅の整備につきましては、県営住宅ストック活用計画及び千葉県住生活基本計画に基づき、人口減少予測などの社会状況の変化を踏まえ、新規建設ではなく、これまで蓄積してきたストックを適切に維持管理するとともに、効率的な改善工事を実施することにより、可能な限り耐用年数まで活用することを原則としております。
 次に、建てかえ予定の削減など県民へのごまかしはやめ、県営住宅の削減は中止すべきと思うがどうかとの御質問ですが、県営住宅の整備に当たっては、県営住宅ストック活用計画に基づき進めており、公営住宅の適正配置のため、需要の少ない地域や政令指定都市である千葉市域では、用途廃止や市町村への移管などの統合整理を検討することとしております。
 次に、歳出削減のために県営住宅はつくらない、希望者が多いから入居のハードルを高くするという姿勢は改め、県営住宅ストック活用計画や住生活基本計画は根本から見直すべきと思うがどうかとの御質問ですが、千葉県住生活基本計画と県営住宅ストック活用計画の計画期間は、ともに10年となっております。住生活基本計画は、原則5年ごとに見直しを行うこととしており、県営住宅ストック活用計画は、上位計画である住生活基本計画と整合を図ることになります。

答弁者 佐藤健太郎教育長

 私からは、学校給食の安全5問についてお答えいたします。
 まず、自校方式が学校給食の基本だと考えるがどうかとの御質問でございます。
 各市町村では、安全・安心な給食を供給するとともに、食育を推進するために、地域の実情に応じて自校方式か共同調理場方式を選択しております。各学校におきましては、それぞれの特徴を生かしながら、地場産の活用を含めた豊富で多様な食材の活用や衛生管理及び労働安全に配慮した学校給食を進めているところでございます。
 次に、学校給食会の検査体制強化のため、場所の確保や人的強化を図るべきだと思うがどうかとの御質問でございます。
 財団法人千葉県学校給食会では、物資納入業者に対して細菌検査及び理化学検査の提出や原材料の原産国が記入された物資規格書及び生産履歴の提出を求めるなど、安全で安価な食材を供給するよう努めております。今後とも県教育委員会としては、学校給食会の役割を踏まえまして、安全・安心な学校給食が実施されるよう適切な指導、助言をしてまいります。
 なお、食の安全を脅かす問題が起きておりますことから、県教育委員会では、今年度緊急的な措置として、学校給食会に技術専門員を派遣し、検査体制の強化を支援しているところでございます。
 次に、学校・栄養士と生産者・研究者など関係する人々の横の連携をつくって、地場産の食材を多く取り入れられるような仕組みをつくることが県の役割と言えるのではないかとの御質問でございます。
 学校給食に地場産物を活用することは、安全な食材の確保、食育の推進の観点からも大変重要なことと認識しております。県では、千葉県食育推進計画に基づきまして、県及び市町村の関係部局、学校給食関係団体、生産者団体などと連携して、学校給食千産千消推進会議を設置して、地場産物の供給システムづくりに取り組むこととしております。
 また、各市町村におきましても、同様の推進会議などを設置して、地場産物の一層の活用が図られるよう働きかけてまいります。
 次に、残留農薬が検出されるパンを、基準値以内だからといって食べさせ続けてよいと考えているのか。また、県としても残留農薬検査を行うべきではないのかとの御質問でございます。
 残留農薬基準値は、永続的に食べ続けても健康に被害が生じないものとして、国が定めた基準でありまして、パンに使用される輸入小麦は、輸入時に農林水産省が食品衛生法に基づいて検査して、残留農薬が基準値以下である小麦が流通しているものと認識しているところでございます。
 なお、財団法人千葉県学校給食会としましても、残留農薬検査を適宜専門の検査機関に依頼し、確認しているところでございます。
 最後に、千葉県でも横の連携をとりながら輸入食材を減らしていくとともに、県産小麦をより多く使用したパンづくりにも取り組むべきと考えるがどうかとの御質問でございます。
 財団法人千葉県学校給食会では、本年度の取り扱い品目946品目中、輸入食材は42品目となっておりまして、できる限り千葉県産、国内産を使用するよう、安全・安心な食材の提供に努めているところでございます。
 パンの製造に当たりましては、平成14年4月から、それまでの輸入小麦100%から千葉県産を含めた国内産30%、カナダ産70%としているところでございます。
 なお、学校給食会では、この12月から新たに千葉県産米を活用した米粉パンを供給し、千産千消の推進に努めていくこととしております。
 

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