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【2005年 9月県議会】代表質問 2回目の質問と答弁 |
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日本共産党みわ由美議員の2回目の質問
御答弁いただきましたけれども、知事の姿勢がよくわかりました。私は、まず、今回なぜ県民の暮らしや、そして福祉の実態、この問題を冒頭からるる取り上げさせていただいたのか、この点から申し上げたいと思います。それは、きょうも傍聴者の方がお見えですけれども、本当に今、県民の皆さんが大きな痛みと、そして不安を抱えていらっしゃる。小泉構造改革のもとでですね。こういうときに、県が、地方自治体が、国のそうした悪政のまさに防波堤となって立ちはだかっていただく、暮らしと福祉をしっかりと守っていただく、頑張ってほしいんだというのが県民の期待です。知事には、もちろん、その先頭に立っていただきたい。そのためには、知事が県民の暮らしと福祉のこの実態、現実をきちっと直視していただいて、そこを出発点にして県政運営を大もとから見直す。そして財政改革にも、そういう立場からメスを入れていただきたいからであります。ところが、きょうの御答弁を伺いまして、全体として、とてもそうはなっていない。逆に、これではますます県民の皆さんの不安や痛みが増していくのではないか、こういう懸念を強く持たざるを得ません。
そこで具体的に再質問いたしますけれども、まず知事、暮らしと増税の問題、全く私の質問にお答えいただいておりません。小泉構造改革が正しい、必要だという知事のお考えはわかりました。私は、県民の暮らしが大変なときに大増税、社会保障の切り捨てで、暮らしがますます大変になるその事実を知事は認めるのか、こういうことで伺ったわけですから、県民の暮らしの実態についての知事の認識を求めたいと思います。御答弁ください。
家計所得が、今、7年連続減少です。税や社会保険の合計はどんどんふえていっています。こういうときに定率減税廃止、各種控除の廃止、消費税の2けた化。合わせて24兆円もの負担増が待っているんです。来年は1月に所得税、定率減税の半減、そして4月には介護保険料の引き上げ、6月には住民税等々、2カ月置きに増税のメニューが並んでいます。埼玉県議会では、議会で知事が定率減税を聞かれて、県民生活を守る知事の立場からは、慎重の上にも慎重に取り扱ってもらいたいとの認識を示されています。かつてこの議場でも消費税のことについて聞いたときに、沼田知事がこういう認識を示されたことがありました。国会で今議論がされているからという、こういう副知事答弁がありましたけれども、今、決定していないときだからこそ、定率減税や消費税の引き上げについて、600万県民の代表として知事が声を上げていくことが私は必要だと思います。改めて大増税をやめるよう声を上げていただきたい。知事の答弁を求めます。
次に、個人県民税の増税の問題です。こういうときに、県がこれからやろうとされていること、やっぱり逆さまだと言わなければなりません。一言で言いますと、苦しい県民にさらに増税、もうけている大企業からは超過課税は取らないということですよね。私ども日本共産党は、県内資本金1億円以上の大企業から法人事業税と法人県民税均等割、合わせて100億円、歳入が確保できるわけですから、一貫して要求してきました。今すぐできるんですよね、これは。東京、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫は取っているのに、千葉県はやらない。今、御答弁を知事がされましたけれども、対象を大企業だけに絞るような、そういった課税議論は適当ではない。ここで聞いていますと、大企業はたくさん税金を納めて税率を上げていて、もっと払えというのは、これは無理な話だというふうに県民には聞こえますけれども、御承知のように、この間、大企業は大幅減税ですよ。88年には法人事業税率を42%。それをどんどん下げて、99年には、ついに30%まで下げたんですね。80年代には20兆円を納めていた大企業、今は10兆円ですよ。97年以降で見れば、大企業には5.3兆円もの減税で、我々県民庶民には5.6兆円もの大増税です。その結果、大企業は今、バブル期以上の史上最高の利益を上げているじゃありませんか。民間の調査でも、82兆円もの余剰資金を持っているというんですよね。そのときに、千葉県において知事は、担税力のある大企業からは、ほかの県がやっているのに超過課税をやらないで、負担増でもう生きていけないと、ぎりぎりのそういう人たちもたくさんいらっしゃる、国の増税であえいでいる県民から取る、担税力のない庶民から取る、それが知事のやろうとしていることですよ。私は、これは政治の基本を踏み外したやり方だと。知事、担税力のない庶民から、こういうやり方はおかしいと思いませんか。結果としては、まず取りやすいところから取るんだ。おかしいと思いませんか。知事の御答弁を求めます。
それから、次に地震対策です。教育長、中央防災会議のいろんな報告が次々出されて、地震も先日起きました。大変な学校被害ですよ。ところが、全く歯切れ悪い答弁。これでは県民は不安ですね。なぜそういうふうになっちゃうか。知事が、地震に強い学校をつくろう、子供の命、県民の命を最優先にやるんだと耐震改修、この公共事業に真剣に取り組んでいないから、県全体として、そういう姿勢になっていると思うんですね。県立学校耐震化率、千葉県は53%ですよ。群馬88、東京80、埼玉75。関東最低レベルじゃありませんか。繰り返しますけど、首都直下型地震は10年以内に30%の確率、30年以内に70%の確率で来る。知事、計画を立てて予算をつける、それをしないということは、今の知事のテンポだと半世紀以上かかっちゃうんです。知事は、それでもいいということなんですか。いつになっても計画を立てないで放置をします、そういうことなんですか。知事の答弁を求めます。この点では今も御答弁ありましたけれども、これはあいさつでも言われた知事の言葉ですよ。知事としての最も重要な責務は、すべての危機から県民の身体、命、財産を守ることだと。危機管理に万全を期していく所存だと知事はおっしゃった。千葉県の国民保護計画は立てるけれども、耐震改修計画は立てない、これは知事の言明にも反する、そういうことではないでしょうか。
次に、介護保険の問題。これは国がお金を減らして、お年寄りや家族から取るという改悪ですからね。円滑な実施を見守っていきたいと言われたわけですけれども、円滑じゃないから、私は取り上げているんです。10月1日、直前に共産党国会議員団が厚生労働大臣に申し入れをしました。厚生労働大臣は、必要な介護が受けられないということがあってはならないというふうに答えています。県議会において、知事も厚生労働大臣のように、千葉県において必要な介護が受けられないということがあってはならないと、そういうふうに言明をしていただきたい。お答えください。
それから、介護保険の問題では、実態調査、これは絶対必要ですね。国の軽減制度があると言っても、県は、じゃ、どう把握していますか。100%受けるべき人が軽減制度を受けられていますか。年金以上にお金がかかって施設を利用できない、あるいは出ていかなきゃいけない、そういう人はいませんか。ホテルコストが青天井になっています。そういう実態については具体的にどう数字でつかんでいますか、お答えください。もしそうした実態をつかんでいないというのなら実態調査をしてください。これもお答えください。
それから、公害行政についてですけれども、知事、県職員が悪いなんて、私は一言も言ってないんですよね。相次いで、ことしになって4度もこういうことが起きる。県のそういった仕組み、姿勢、これが悪い、これに問題があると言っているんです。県は、ここに至ってもなお、そういう答弁を繰り返しているわけですけど、知事、住民参加の公害防止協議会、私は本当に効果があると思うんですよ。知事は、住民参加、情報公開が私の公約だときのうも繰り返されたけれども、公害防止協議会の住民参加の効果について、あなたの見解をお聞かせください。
県立富浦学園、とんでもない。正規職員2名を減らすと。知事、虐待児童が大変ふえている中で、県立の役割、これでは果たせません。知事に富浦学園、現地にきちっと行って、関係者の意見を聞いていただきたい。行っていただくということを約束していただきたい。お答えください。
日本共産党みわ由美議員の2回目の質問への答弁
答弁者 堂本暁子知事
ほとんどお答えしたことと同じような答弁になりますけれども、私に小泉悪政の防波堤になれとおっしゃっていますけれども、決して国の方の制度でもって地方がすべて満足しているわけではありません。ですから、先ほどから小児ぜんそくの問題にしても、三位一体の問題にしても、税、それから社会保障の問題にしても、今まで全国知事会その他の場から国の方にさまざまなお願いを―どこの県でも同じような状況はあります。市町村もそうです。地方6団体が一体となって、国に対していろいろお願いをし、今回、小泉内閣としては三位一体は実施するというお返事をいただいていますし、マニフェストの中にも、そういうことが自民党としては書いてありました。ですから、ぜひやってほしいと思っていますけれども、必ずしも小泉さんじゃなくても、国の制度が、今、私ども県にとって、ましてや県民にとって、すべて使い勝手がいいというわけではありません。だから、国の方としても制度改革―税制にしても、社会保障にしても、そうです。そういったことをやろうとしているし、千葉県だけではありませんけれども、できるだけ地方の私たちの視点、それぞれの県民、地域住民の視点を入れて国の改革を進めてほしいということはるる申し上げています。
そして一番の問題は、私も国の改革に参加したことがありますから、あえて申し上げさせていただきますけれども、共産党がおっしゃるように、すべて一切増税をしなかった―例えば竹下総理は、確かに消費税を導入されました。しかし、もしそのときにしなかったらどうなっていたのか。実際に国が破産するような形というのはないかもしれませんけれども、いずれにしても、財源がない限り、これだけの高齢化の中で社会保障をやっていけないというような状況があればこそ、そこのところをどう改革していくかということが今国にとっての大きな課題だと思います。それをぜひとも地域の方でも使い勝手のいい制度に変えてほしいと。今、残念なのは、国の方の予算は1.9%増。しかし、地方に対してのいろいろな財源については1.8%マイナスになっています。だからこそ、市町村でも、それから私たち県でも、みんなあえいでいるんです。そういう構造ではなくて、もっときちっと財源の移譲をしてほしい、そういうことは申し上げています。しかし、一方、700兆とも1,000兆とも言われるような負債を抱えた国の今の状況の中で、税制にしても、社会保障にしても、何らかの改革をしない限り、今の日本はやっていけないという現実は事実でございます。その改革のやり方について、それは自民党のやり方と共産党のやり方は違うかもしれません。そして私たちとしては、その防波堤になるような形のものではなくて、あくまでも地方の視点からきちっとやっていただきたいということをるる申し上げているわけですので、そこのところは徹底的に言い続けていきたいというふうに思っています。
それから、次の御質問は介護保険のことですけれども、この介護保険法をつくるときにも私は参加していましたから、あえてこれも言わせていただきますけれども、これだけ高齢者がふえている中で、日本国は医療費だけではどうすることもできなかったんです。だからこそ、介護保険を導入してやりましたけれども、完全な制度ではないので、その都度見直していくということも書いてあるし、それから実際に見直しをやってきました。今度の場合、改悪だとおっしゃっていますけれども、今のままのやり方でいったら、これもどうしても先が続けていけないような状況にあるということで、施設の方と在宅の方、これの間の公平性を保つということで改革をしているところでありますし、そして施設だけがどんどんふえていくような形をとっていても、高齢者がふえていく中でやっていけない状況が起きてくる中で、もっと地域でもってグループホームとか小規模な施設をふやしていくというのが今回国の方でも出している方針です。そういったものが全面的に間違っているとは私は思っていません。高齢者の方に伺うと、地域で、自分の育ったところ、暮らしたところで暮らしたいというのが高齢者の願いでございます。そういったときに、遠いところへ行って大きい施設で暮らすのではなくて、もっと小規模でも自分の生活圏内で暮らすことも大事だし、グループホームのような形でそういうことをやっていくこともとても大事なんですね。ですから、改悪だというふうにだけは―それは十分だとは思っていません。全面的に100%いいとは思いませんけれども、必要な改革も実際にはあったというふうに思っています。
それから、公害のことに関して申し上げれば、県の姿勢が悪いとおっしゃいますけれども、逆に言えば、県としては、法律よりも進んだ形で協定を各企業と結んでいるわけです。そういうことを守っていただけないのは非常に残念です。県としては、そこのところに対して改善をしていただくように精いっぱいお願いをしています。そして、安易に迎合するようなことをしないでやってきております。県庁の職員の名誉ももちろんなんですけれども、私は県の姿勢としても毅然としてやっていきたい。私自身もその姿勢を貫いているつもりでおります。
答弁者 大槻幸一郎副知事
介護保険の関係の実態調査のお話がございましたが、先ほど答弁を申し上げましたように、まだ10月にスタートした部分で真新しゅうございます。現場の動きをよく見た中で考えるべき内容かというふうに思っております。私どもとしては、まず新しい制度、これを周知することが先決ではないかというふうに考えているところでございます。
次に、公害防止協議会、これの有効性の基本認識の御指摘もございました。それについては、私どもも住民参加の中での監視機構についての有効性、それなりの意味はあろうかと思いますが、むしろそういうことは、この時代においては、企業みずからが地域社会の皆さんと一体となった中で考えていく、そういうようなものであろうかと思いますので、今すぐ、それを制度化する、どうのこうのということは別問題ではないかというふうに考えております。
それと、富浦学園に知事が行くかどうかというお話がございましたが、これにつきましては、後ほどまた知事と相談させていただく中で判断させていただきたいと思います。
答弁者 佐藤健太郎教育長
耐震改修は計画を立てて予算をつけて実施すべきではないかという質問でございましたけれども、耐震改修事業の重要性というものは、先ほど申し上げたように十分認識しているところでございます。こういう厳しい財政状況でございますので、できる限り効率的な耐震化に努めるということで、耐震性能による優先度というものを基本として順次改修に努めてまいりたいと思っております。
(みわ由美議員「答弁漏れ。県民の暮らしについて」と呼ぶ)
答弁者 堂本暁子知事
県民の暮らしと社会保障について、これは改悪だけれども、今、深刻な県民の暮らしに大変影響をもたらすと思うが、その事実を知事はどう認識しているかという御質問でよろしいんですか。
(「今の暮らしをどう認識しているか」と呼ぶ者あり)
(続)今、どう認識しているかという御質問に対して、これは社会保障の観点からなんでしょうか。どう認識しているかということで言えば……。
(みわ由美議員「県民の暮らしを圧迫する」と呼ぶ)
(続)さっき、1度お答えいたしましたけれども。
日本共産党みわ由美議員の3回目の質問
県民が今、苦しんでいると知事も思っているのかどうかお答えください。
それから、耐震改修。県民の命と安全を守るのが知事の責務だと。計画を立てないということは、知事、この言葉に反するんじゃないですか。お答えください。
国の厚生労働大臣は、必要な介護が受けられないことがあってはならないと言明しました。10月1日から制度が変わりましたけれども、千葉県でこういう必要な介護が受けられないということがあってはならないと、知事もこの議場で言明をしていただきたい。
3点伺いましたから、きちっと答弁漏れがないようにお答えください。
今、全体を通して、とてもこれでは県民の皆さんの暮らしと安全を守れないと。日本共産党は、そういう県の役割が果たせる県政を目指して頑張ることを述べまして質問を終わります。
日本共産党みわ由美議員の3回目の質問への答弁
答弁者 堂本暁子知事
県民が苦しんでいるかどうかということについては、私はお答えはできません。それについては、私は、だれもがその人らしく千葉県の中で幸せに暮らしていただけるように願っております。それ以上のことはお答えいたしません。
それから、介護については、保険の制度ですから、どなたでも介護の制度に適応する形で行政として対応していきたいと思います。
耐震のことについては教育長がお答え申し上げます。
答弁者 佐藤健太郎教育長
学校は子供たちが大半の生活を過ごすところでございますので、その安全を守るために耐震改修を進めるということは大事なことだと認識しております。
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