「日本史」授業への政治介入止めよ──県に申し入れ
2015/05/27
千葉県議会においては、2013年9月県議会での自民党質問にはじまる県立高校の教科書選定への政治介入が大問題となっていました。そして2015年4月、千葉県教育委員会が、さらに圧力をかけていたことが、明らかになりました。
千葉県教育委員会が、「年間学習計画等の提出について」という通知を、「実教出版」の歴史教科書を選定した県内10校にだけ送っていたのです。通知は、≪「日本史」授業実施報告≫の提出を求めていますが、その内容は、国旗・国歌の記述や、第二次世界大戦の犠牲者数や、南京大虐殺の犠牲者数の3点を中心に、どういう授業が行われたか、授業を参観した管理職名等も記入することとなっており、政治介入そのものです。
千葉県議会での自民党県議の質問は、「実教出版」の教科書を名指しして、「国旗国歌の扱い」「世界大戦の犠牲者数」「南京大虐殺の犠牲者数」の3点について攻撃するものでした。これを契機に県教育委員会は、昨年夏の教科書選定で「実教出版」を選定した高校10校に質問の3点に関する追加資料の提示を要求していました。
今回のあらたな通知は、その3点について実際に、どういう授業が行われたかの報告を求めるものです。これは、教育に対する政治的介入で、まさに異常事態と言うほかはありません。県教育長に強く抗議をし、撤回を求めました。
*特定教科書の排除と授業への介入・統制に抗議し、その中止を求める申し入れ
<詳しくはこちら>
*≪実教出版「日本史」教科書 選定校に報告要請>
(東京新聞5月23日付)PDF
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