「もういいんです、うちなんか」ー台風対策で訪れた老々介護のお宅
2010/10/31
30日の明け方、止みそうもない雨。千葉にも台風直撃、大雨洪水警報も発令されたと聞きーさあ大変。
先月9月13日の集中豪雨の被害も頭によぎった。党松戸地区台風災害対策副本部長に私はなり、防災無線?の代わりに車を走らせた、――「今は対策がとられていても、かって水が出た地域も念のため廻ろう」と。
心配であったみのり台駅前の県道には、県の手配で、朝から土のうが積まれていた。お巡りさんにも再度、いざとなったら通行規制の判断早めにと重ねてお願いをした。
午後からは五香・松飛台・河原塚・春木川と廻った。あるお宅では、「先月の集中豪雨では、水がここまで来ました」と言われ、その水位を確認。
「9月13日にはここまで水が……」と訴える年配の女性。あと十センチ水位が上がれば、おじいちゃんの頭が……。
「でも、うちはもういいんです。夫が脳梗塞で倒れて、認知になって……。土のうを積むにも、私も大腿部骨折で……」と辛そうな女性。扉のすぐ下には、ほぼ寝たきりのおじいちゃまが体を横たえ、虚ろげにこちらを見ておられた。
胸が詰まる。「そう、おっしやらないで」――私たちは、防災の必要を必死で訴え、土のう等の必要数を確認した。
全国でも、老々介護で少なくない人々が、暴風雨のとき、なすすべもなく取り残されている。そんな命の危険にさらされることはあってはならないことだ。備えあれば憂い無し。万全の水害対策と、やはり人だ。救援体制は欠かせない。
議員として、一瞬の甘さも許されない緊迫した、災害対策の日となった10月30日である。
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