後ろ向きで階段を降りる気持ち
2010/04/22
「あの場所、何とかしなきゃ……。下りのエスカレ一タか、エレベ一タかつけないと……」常盤平駅付近にお住まいのAさんから、切羽詰まったお電話を、いただいて1週間余がたってしまった。ごめんなさい、これは大変。
雨の日の夕方地域の後援会の方たちが、既に自分たちで駅頭でマイクをもち訴えている。私も、急いで事務所での生活相談をすませ、かけつけた。つくづく分かった、“南口は降りるのが大変、駅のバリアフリ一化を進めてほしい”の声の切実が。
1人2人と、階段の手前までくると、クルリと背を向けて、半回転して、手すりにつかまり、1段ずつ1段ずつ降りてこられる。わずか10分間で、そうした降り方をされたご高齢の女性が2人、3人、そして4人に。「下りの長い階段は辛いものなんですよ。ほらね」とチラシを配布しながら、Aさんがおっしゃった。
階段の上まで駆け上がった私の目にしたのは、今まさに降りている女性の、傘を杖に、1段1段ずつ両足を揃えながらの歩行だ。人の倍時間のかかる降り方だが、そうでないと足が動かない不自由さがよくわかる。さっきの女性は、後ろ向きで、手すりにつかまっての、逆さ下りともいうべき降り方だった。本人たちも、「こわい」「危ない」「人目にもつかないか」なんて、そんなことなど気にはしていられないという思いだろう。
その翌日の集いで、駅のバリアフリ一を、もう一度要請しようということに。
「何とかしなきゃ……下りのエスカレ一タか、エレベ一タを早くつけないと」本当にそうだ、これは大変だ。対して、鉄道会社の回答は「北口のエレベ一タ一を利用して、南口へと廻っていただきたい」というもの。しかし、そもそも、思うようにならないお体や、障害を持たれている方たちに、車が結構通る道や踏切を越えて、グルリと遠回りして歩け、というのか。
そんな、そんな……!。さあ、運動と世論で、促しましょう、常盤平駅南口のバリアフリ一化を。利用者や地域の皆様の声を、鉄道会社に届けていきましょう!
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