日本共産党 千葉県議会議員 みわ由美

みわ議会チューモク

本会議

平成27年9月 定例会
INDEX

日本共産党の立場を明確にし、知事の政治姿勢をただす

日本共産党、松戸市選出の三輪由美です。党を代表して質問します。


まず、知事の政治姿勢についてです。


安倍自公政権は、戦後最悪の違憲立法である戦争法を、強権むき出しで、国会のルールをも無視して強行成立させました。この歴史的暴挙に満身の怒りを込めて抗議するものです。強行前の国会周辺は、連日連夜数万人が包囲し、戦争法許すな、国民の声を聞けの声が響き渡り、深夜になろうと雨が降ろうと、その行動は広がる一方でした。全国、県内各地でも、メールやツイッターで連絡を取り合った若者や学生、高校生、幼な子を連れたママ、パパたちが、そして、戦争を体験された高齢者、学者、弁護士、宗教者、作家、俳優、芸能人、与党の支持母体と言われている創価学会の三色旗を掲げたグループなど、文字どおり国民一人一人がみずから立ち上がりました。戦争法の強行は、主権者国民の異論や批判に一切耳を傾けず、政府・与党がただただ数の力だけで押し切った暴挙ではありませんか。民主主義を否定するものです。知事の見解を伺います。


強行後も、闘いはこれからだと国会前や各地で戦争法廃止、立憲主義と民主主義を守れ、安倍政権退陣、野党は共闘をとの行動が展開されています。マスコミ各社の緊急世論調査では、「国会審議を尽くしていない」は8割近くに及び、「政府与党の説明は不十分」は7割から8割、「戦争法成立反対」は過半数です。安倍首相は丁寧に説明し理解を得ると言っていたにもかかわらず、明らかに圧倒的国民は納得していないではありませんか。憲法の平和主義、立憲主義、民主主義を守れという世論と運動は大きく高まった、そのことは知事もお認めですか、お答えください。


国民の願いに応え、我が党の志位和夫委員長は、戦争法、安保法制廃止の国民連合政府の実現を呼びかけました。この提案は、戦争法廃止、安倍政権打倒の闘いをさらに発展させ、戦争法廃止で一致する政党、団体、個人が共同して国民連合政府をつくろう、そのために、野党が国政で選挙協力も行おうというものです。発表直後から多くの反響と期待の声が寄せられており、小林節慶応大学名誉教授は、勇気ある提案だ、共産党は本気で安倍政権を倒す気だと高く評価し、御自身も、野党団結のために非政党人として頑張ると決意を述べられています。


そもそも、安保法制、戦争法が憲法9条を根底から覆し、自衛隊の海外での武力行使に道を開き、日本の国のあり方を大きく変えてしまうことは明々白々ではありませんか。自衛隊が戦闘地域で行う米軍への兵たんは、武器、弾薬の輸送、弾薬の補給、戦闘行動に向かう航空機への給油、核兵器の運搬まで可能となります。誰がどう見ても米軍と一体の武力行使そのものであり、相手からの攻撃にさらされ、殺し、殺される戦闘となるのは必至です。


集団的自衛権行使は、日本への武力攻撃を行っていない国に日本の側から武力を行使する、事実上の先制攻撃です。首相が繰り返し説明した、日本人親子を輸送する米艦防衛やホルムズ海峡の機雷掃海の事例はどちらも破綻し、立法事実が示せないではあませんか。この法律は、憲法の平和主義を踏みにじり、世界のどこであれアメリカの戦争を支援するものではありませんか。戦争法の廃止を政府に強く求めるべきです。お答えください。


さらに、我が党が入手した自衛隊統幕監部内部文書と自衛隊統合幕僚長の訪米会談録の2つの文書で明らかになった自衛隊の暴走ぶりも、極めて重大です。内部文書では、南スーダンPKOの駆けつけ警護や南シナ海警戒監視などを検討し、海外での日米共同の軍事行動を進める軍軍間の調整所設置も明記されています。この間、習志野第1空挺団や木更津第1ヘリコプター団が所属する陸上自衛隊中央即応集団が、沖縄やアメリカ・アラスカ州で米軍との特殊作戦訓練を実施していた事実が明るみになり、戦争法の先取りだと指摘されています。知事、県内の自衛隊員が海外での武力行使によって、殺し殺されることを許してはならないと思いませんか、答弁を求めます。


訪米会談録では、河野克俊統合幕僚長が昨年12月、米軍に戦争法案を来年の夏、つまりことしの夏までに成立させることを約束していたのです。しかも、統合幕僚長がワーク米国防副長官に、新型輸送機オスプレイの広域整備拠点、リージョナルデポを日本に置くことを要請していたことは重大です。この広域整備拠点というのは、現在、木更津基地で予定されている米海兵隊と日本の陸上自衛隊のオスプレイだけではなく、なんとアジア・太平洋地域に配備のオスプレイも整備するというものです。木更津基地が使われる可能性は大です。ところが、国民や国会に、もちろん県や市にも一言も説明がない。これは、紛れもない軍の暴走ではありませんか。知事、断じて許されないが、どうか、お答え下さい。


知事は、2014年10月の北関東防衛局長への日米オスプレイ定期整備に関する要望書で、一部にオスプレイの安全性等に不安の声があることは事実だとし、徹底した安全対策、騒音対策などを求めています。木更津基地に広域整備拠点、リージョナルデポが置かれれば、木更津へのオスプレイ飛来は激増し、騒音と事故の危険の増大は避けられません。知事の要望にも反する状況になるのではないですか、見解を伺います。


戦後70年、過去の日本の戦争が間違った戦争だったと認めようとしない安倍首相が、海外で戦争する国づくりを進めているもとで、知事は、ことしも靖国神社に参拝しました。我が党の調査では、ことし靖国神社参拝を確認できた知事は、千葉県の森田健作知事ただ1人だけでした。これまでも指摘したように、靖国神社は、日本の過去の侵略戦争を自存自衛の正義の戦い、アジア解放の戦争と美化、宣伝することを存在意義とする特殊な施設です。国民が参拝するのと違って、政治家の参拝は、侵略戦争を肯定、美化する立場をみずから宣言することにほかなりません。知事は、過去の日本の戦争は、正しい戦争だったと思っているのですか。日本が過去の誤りと反省の立場を明確にしてこそ、日本とアジア諸国との和解と友好が促進されるのではありませんか、お答えください。


教科書採択問題 —教育への不適切な介入・干渉やめて—

次に、公立学校の教科書採択問題について伺います。


まず第1に、県立中学校で使用する教科書についてです。

8月26日、千葉県教育委員会会議臨時会は、来年度から使用する歴史、公民教科書に育鵬社版を採択しました。これらの教科書は、教育関係者、学識経験者、市民団体などから、さきの侵略戦争を美化し、改憲を必要と思わせる立場で編集されているとの厳しい批判が寄せられているものです。現に育鵬社版教科書を見ると、公民教科書では憲法9条を柱とする平和主義を世界に異例と否定的に描いており、問題の集団的自衛権行使についても、憲法上許されるのではないかなどと、破綻した安倍政権の主張がそのまま記述されています。また、歴史教科書は、太平洋戦争を大東亜戦争と記し、この戦争を自存自衛の戦争とした上で、日本の侵略戦争をアジア解放の戦争であったかのように描いています。しかも、こういう教科書によって日本は正しい戦争をしたと子供たちに思い込ませるということは、単に教育問題にとどまらず、日本の存立にかかわる重大な問題であり、こうした教科書による教育がもたらすものは、戦前の軍国主義教育の復活にほかならないからです。


重大なのは、こういう教科書の選定が、県教育委員会主導で育鵬社版以外は採択させない仕組みを意図的につくり、しかも、県民には知らさず秘密裏に進められてきたことです。県教委は選定過程で、4年前の選定方法を踏襲するとしていた教科書採択の仕組み、そのルールを突如変更しました。なぜ変更したのか、新しい仕組み、ルールはどこで決めたのか、明らかにすべきです。お答え下さい。


問題なのは、教科書採択のルール変更によって、最も大事な教育現場の声、意見が排除されたことです。これまでは担当教科の教員などを含めた専門調査員会が調査研究の上、教科書の絞り込みを行い、数社の教科書を推薦する、この段階で現場の教員の意見を反映させることができていました。しかし、今回は採択権者の権限と責任が専ら強調され、専門調査員会による教科書の絞り込み、選定をなくしました。これでは現場の教員などの声が反映されないではありませんか、なぜ排除したのかお答えください。


専門調査員、教員などによる絞り込みや選定について、衆議院の文部科学委員会で文科省初等中等局長は、調査研究の結果として何らかの評定、選定や順位づけを付し、それも参考に教科書の採択を行うことが不適切だと言うものではないと答えています。教育長は、この文科省の見解を御存じか。なぜ専門調査員会での絞り込み、選定をなくしたのか、答弁を求めます。


しかも驚くことは、一連の教科書採択のルール変更が文書の決裁もなく行われてきたと開き直っていることです。全て口頭での確認、伝達だと言っていますが、これは行政の手続としてはあり得ないことであり、到底県民の納得が得られるものではありません。


文書の確認もなくルール変更が行われたのは事実なのか。事実であるとするなら、重要な教科書採択のルールが県教育委員会の思惑、裁量でどうにでも変えられることになってしまうではありませんか。教育長の認識はどうか、あわせてお答えください。


さらに、教科書採択をした教育委員会会議臨時会の議事録もなければ審議の記録もないというのですから驚くではありませんか。文科省も、教科書の採択に関する情報の積極的な公表に取り組むことを求めており、採択に係る会議の公開をも否定していません。なぜ会議録を残さないのか。教育委員会会議の公開も含め、全ての情報を公表すべきです。お答えください。


選定審議会へ3社の教科書を推薦したのも、最終的に教育委員会会議へ育鵬社版を提案したのも、全て事務局である県教委です。教科書採択は県教委の独断で決めるべきものではありません。現場の教員や保護者らの声を反映したものでなければならないはずです。今回のやり方は、採択権者の権限と責任を盾にした、教育への上からの介入、統制そのものではありませんか。今回の教科書採択は撤回すべきです。お答え下さい。



第2は、実教出版高校日本史教科書についてです。


今年も8月4日、県教委は実教出版高校日本史を選定した高校に対して、採択の説明が不十分だとして選定理由の追加提出を求める事務連絡を出しました。追加提出の1つは、昨年同様に国旗、国歌の取り扱いについてです。誤解を招きかねない、生徒に混乱が生じないようにするための具体的計画の提出を求めています。おかしいではありませんか。6月議会で、生徒の混乱などなかったと教育長は答弁しており、県教委が言う根拠は完全に破綻しているのです。なのに、なぜ執拗なまでに介入、干渉を続けるのかお答えください。


追加提出の2つ目は、近現代の学習に当たって、2つ以上例を挙げて具体的にどう指導するのか計画を示せというものです。そこには、高等学校学習指導要領解説の地理歴史編の中の記述がそのまま記載されているだけです。学習指導要領解説を根拠にして追加提出を求めるというなら、実教出版以外の日本史A、日本史Bの教科書を選定した高校全てに事務連絡を出さなければおかしいではありませんか。なぜ実教出版を選定した高校だけなのか、明確な答弁を求めます。


県教委の通知、事務連絡の目的は、特定教科書の排除にほかなりません。こんな圧力、介入は断じて許されない。事務連絡は撤回すべきです、お答えください。


教科書採択のルールを恣意的に変更し、特異な歴史観を持つ育鵬社版中学校教科書を県教委の独断で採択する。一方で、意に沿わない記述があると、実教出版高校日本史を使用する高校への異常な介入、干渉がいまだに続けられている。この背景には、戦争する国へ突き進む安倍政権と一体で、戦争する人づくりを進める危険な企てがあり、戦争のために教育を利用するようなことは断じてあってはならないことを厳しく指摘しておくものです。


大規模開発より県民の願いに寄り添う県政を

次に、森田知事のもとで続けられている無駄な公共事業について伺います。


県財政が逼迫し、経費節減と財政再建が叫ばれ続け、福祉や生活関連予算に大なたが振るわれてきました。その財政を悪化させた最大の要因は、無駄な巨大公共事業であり、そこに湯水のように税金を投入してきたこれまでの県の姿勢にあります。中でも最大の浪費は高速道路の建設です。圏央道、外環道、北千葉道路の3路線で、今年度予算までの県費投入額は3,200億円を超えています。この財源は借金で賄っており、利子は267億円にもなっています。もちろん、高速道路はあれば便利かもしれません。しかし、それがなくても人の命が失われることはありません。


一方、医療や福祉は待ったなしで、それがなければ命が失われます。高い国民健康保険料が払えずに、医者に行けず命を落とす人が後を絶ちません。特別養護老人ホームに入れず、介護疲れでの自殺も少なくありません。母子家庭への支援の貧困さが県営住宅での無理心中事件を招きました。袖ヶ浦福祉センターでは、人件費を減らすために非正規がふえ、職員による入所者への虐待死事件という全国を揺るがすような出来事まで起きています。経済効率最優先から抜け出して、職員配置や予算を県民の命と暮らし最優先に振り向けるべきだと思いますが、お答えください。


しかも、実際にやろうとしていることは、経済にとってもプラスになるかどうか疑わしいものばかりです。県は、この期に及んで第2の東京湾横断道路である東京湾口道路に固執し、議会でも重要な道路と答えています。国でさえ2008年に東京湾口道路を凍結しているにもかかわらず、なぜ重要な道路なのか、その根拠をお答えください。


千葉県では、土地造成でも失敗を繰り返しています。かずさアカデミアパークは、分譲を開始してから20年たちましたが、企業向け分譲用地148.9ヘクタールのうち、賃貸を含めても2割以上の土地が立地できていません。富士通の29.7ヘクタールは稼働しておらず、実際に使われているのは半分程度にとどまっています。県は、この現状についてどう認識しているのかお答えください。


かずさアカデミアパークでは、挽回をもくろんで2012年3月、新たな展開と称する方針を決めました。しかし、これによって垣根などの設置規制が緩和され、道路から芝生を経て建物が見えるという広々とした雰囲気がなくなります。緑地率も4割から3割に減らし、公的試験研究用地もやめて民間企業も受け入れることになりました。


今まで禁止されてきた食品製造工場なども進出できるようになり、県の言う時代の先端から、何でもありの単なる工業団地になろうとしています。まさにかずさ構想の破綻だと思いますが、県の認識はどうか。県は失敗を認め、県民の立場に立って教訓を引き出すべきではありませんか。答弁を求めます。


問題なのは、かずさにこれからも税金が投入されていくことです。根本的な反省なしの企業誘致のために、70億円に膨れ上がった企業立地補助金の活用を奨励しています。これまでにも賃料を2億600万円もおまけしているのに、土地の無償貸与も延長しました。際限のない税金投入について知事はどう認識しているのか、お答えください。


こうした失敗は、企業庁の土地造成も同じことです。企業庁は50年以上にわたって土地造成を行ってきましたが、全57地区のうち9地区が100億円以上の赤字を出しています。とりわけ千葉ニュータウン地区は1,249億円の大赤字で、幕張新都心も684億円の赤字、成田物流は318億円、つくばエクスプレス沿線の北部柏地区も106億円の赤字と、新産業三角構想やニュータウン開発など、県が鳴り物入りで進めてきた巨大開発は全て失敗しています。身の丈をわきまえず、無謀な巨大開発に走り、県民の警鐘も聞き入れずに突き進んだ結果です。


加えて、1990年代以降事業に着手した地区には、ただの1つも黒字になっているところがありません。バブルがはじけるという時代の変化や経済状態を科学的に見ずに、赤字を累積させていった県の失政そのものです。これからの県政にとっても、鳴り物入りの巨大開発や1990年代に入ってからの開発の失敗から、きちんと教訓を酌み取るべきです。お答えください。


こうした失敗を繰り返してきたにもかかわらず、県は袖ケ浦椎の森と茂原にいはるの2つの工業団地の造成に着手しました。事業開始前のシミュレーションで、袖ケ浦は約20億円、茂原は約2億円の黒字になることになっています。しかしここには、それぞれ約12億円の地元市負担の道路建設費が含まれていません。県は、道路は市のものになるので入れていないと説明しますが、工業団地の造成がなければ必要のない道路であり、筋が通りません。これを入れたら茂原は全部売れても赤字です。袖ケ浦も2割売れ残ったら赤字になります。見通しの立たない造成事業はやめるべきだと思いますが、どうか。また、新たな税金投入はないと断言できるのか、はっきりとお答えください。


袖ケ浦の土地は、企業庁が144億円もの巨費を投じて買ったものを、商工労働部がわずか4億円で買い上げたという驚くべき代物で、企業庁は140億円もの損を出しています。しかし、これは工業団地造成では全く問題にされていないことも指摘しておきます。


公共事業の失敗から教訓を全く酌み取らず、ただ突き進むだけ。そういう姿勢では、これからも過ちを繰り返すことになります。県は、幕張メッセの改修を150億円もかけて行う予定としており、知事は、オリンピックの競技会場に選ばれたことをこれ幸いと、さらに投入額をふやすようなことまで示唆しています。しかし、幕張メッセは毎年赤字を出し、その穴埋めに県費を投入し続けている施設であり、そのことの検証をまずやるべきだと思いますが、どうか。それをもとにメッセの今後について県民の意見を求めるべきです。お答えください。


ましてやオリンピックを口実に、無駄な税金投入が加速するようなことがあってはなりません。答弁を求めます。


千葉県の自然と環境守れ

次に、環境問題、鋸南開発株式会社による汚染土壌埋立処理施設の計画について伺います。


鋸山で有名な観光と農漁業の街、映画「ふしぎな岬の物語」のロケ地にもなった南房総の鋸南町で、いま何が起きているのでしょうか。採石場の深掘りによる巨大な大穴に、東京ドーム1.2個分にも及ぶ全国初の汚染土壌埋立専用施設の計画が進められています。住民も議会も町長も猛反対で、署名は町人口約9,000を超え1万筆を突破。この間、バスを連ねて約500人の町民らが三たび県庁へのデモを行い、知事に不許可を訴え、今日も傍聴席は、鋸南守れの願いでいっぱいです。


知事、住民合意がないことは明白であり、そのことは県も認めています。オール鋸南の願いに真正面から応えて計画を中止させるべきではありませんか。知事の答弁を求めます。


そもそも、この業者は住民に誠実に対応しているとは思えません。業者は、埋め戻す土は外環の工事現場で出た土だけ、埋め戻した跡地は立派なサッカー場になどと住民に説明していましたが、これが事実ではないごまかしだったことが明らかになりました。平気でうそをつく、とても信用できないと住民が怒るのも当然です。加えて、県が事実上そういう業者の側に立って後押しをしている、そのことにも住民が強い憤りを抱き、厳しい批判の声を上げています。


そこで幾つか伺います。


第1は、採石業者の鋸南開発が県に出した採石計画の重大な変更を、県が軽微な変更として単なる届け出だけで認めてしまったことです。届け出るだけですから、町長からの意見聴取も近隣地権者からの同意も要りません。しかし、業者が出した変更は、採石の深掘りであけた大穴を、掘った時の表面の土、表土で埋め戻すという認可条件をほごにして、そのかわりに汚染土で埋めるというものでした。何と、埋め戻すために使うはずだった表土は売り払ってお金にかえていたのです。汚染土で埋めるとなれば、採石業とは違う新しい業の許可が必要です。


県は災害が起きなければいい、軽微な変更だと言いますが、市民感覚からすれば、これは重大な変更ではありませんか。なぜ軽微な変更か、はっきりとお答えください。業者に認可した時の条件をきちんと守らせるべきです。それが県の責任ではありませんか。答弁を求めます。


第2に、現在、業者は汚染土壌埋立処理業の許可を申請していますが、その事前協議において、県が条件にしていた環境保全協定が結ばれていないのに、協定締結の確約があるとして、県が事前協議を終了させてしまった問題です。事業者による説明会では、問題が次々と噴出し、2012年から13年にかけては町議会、地域、各種団体などから次々と反対決議が上がり、署名運動も大きく広がりました。住民と事業者による環境保全協定など、とても結べる状況にはなかったのです。ところが突然、県は2013年の年末に町役場を訪ね、環境保全協定の締結を約束する確約があるからなどと言って、事前協議終了通知を渡そうとしました。驚いた町は、終了の要件を満たしていないと拒否。そこで県は、翌2014年1月にその終了通知を町役場に郵便で送りつけたのです。町はそれも受け取らず、今も事前協議は終了していないと強く主張し続けています。


そもそも環境保全協定の締結を条件にしてきた県が、それを結ばず、結ぶ確約があるからとして事前協議を終了させるなど言語道断ではありませんか。しかも、この確約書なるものは無効でした。当時の地元区長は、採石協同組合のいわば業者側の団体の事務局長もしており、確約書はその区長の独断だったということが判明しています。県が事前協議終了を宣言する前に、確約書は無効との住民からの通知が県にも業者にも届いていた。鋸南開発の社長自身も、確約書は無効との認識を述べています。


確約書は、住民も無効、社長も無効だと言っています。県の今の認識は、有効ですか、無効ですか。どちらかはっきりとお答えください。協定もない、確約もない、それでも協議は終了。余りに業者に都合よく、住民の声を踏みつけにするものではありませんか。答弁を求めます。


第3は、この事業者がまともな会社なのか、県はきちんと審査しているのか、疑念や不安の声が、新たに広がっていることです。事業者の許可申請書によると、去年3月31日に鋸南開発株式会社とケミカルグラウト株式会社は覚書を取り交わしていますが、なんと施設の第1期工事の代金は、すべてケミカルグラウト社の立て替え払いです。同社は、大手ゼネコン鹿島建設のグループ会社ですが、鋸南開発は毎月同社に返済することになっており、土地も担保にとられています。また、1期工事で埋め立てる45万立方メートルのうち25万立方メートル、半分以上の埋立権はケミカルグラウト社にある。これでは、事業者の許可申請は鋸南開発ですが、実態はケミカルグラウト社のための施設だ、ダミーかと言われても仕方がないではありませんか。


しかも驚いたことに、埋立処理の技術者は、何と全く別の産廃業者、汚染水漏えいを起こしている新井総合施設株式会社などに頼っていることも判明しました。資金能力も施設管理能力も極めて疑わしいではありませんか。これでは業の許可はとてもおろせないと言わざるを得ませんが、どうか、答弁を求めます。


最後に、同じような問題を今後起こさないようにするためにも、一刻も早く要綱をつくる必要があるということです。県は、2013年2月に、千葉県汚染土壌処理業に関する指導要綱案を起案し、意見募集、パブリックコメントまで実施しました。同案には、施設設置に当たって近隣住民の理解を必要とすることや、環境保全協定の締結が明記され、早期策定の期待が寄せられていたのです。ところが、あれから丸2年半も要綱案が放置されています。県は2年半もなぜ放置し、とめていたのか、理由をお聞きします。一体いつまでに作成するのか、はっきりとお答えください。


医療・介護現場の声を聞き、県独自の対策を

次に、介護保険について伺います。


安倍政権の暴走は、社会保障の分野も直撃です。骨太の方針2015は、社会保障費の自然増抑制を明記し、小泉内閣の年2,200億円削減をはるかに超える、毎年3,000億から5,000億円もの大幅削減が既に始まっています。医療から介護へ、入院や施設から在宅へとの掛け声で、患者を川上から川下へ漂流させるものです。


医療、介護の大幅削減が狙いであり、ますます医療崩壊や介護難民が深刻化するのは明らかではありませんか。知事の認識を伺います。


実際に、昨年国会で強行された医療・介護総合法によって深刻な矛盾が噴き出しています。その1つは、要支援1、2、要支援者のヘルパーやデイサービスが介護給付の対象から外され、市町村の総合事業に今後3年以内に移行する問題です。例えば、県内ではことし4月から総合事業に移行した自治体はわずか4自治体、大多数の市町村は見通しそのものが持てないのが現状です。しかも、移行自治体も手探り状態で、4月から移行した松戸市のある地域包括支援センターの職員は、総合事業対象者は医師の意見書が不要のため、医療情報がわからず、細かなケアプランを立てにくい、あるケアマネジャーは、介護サービスを減らさなければならない雰囲気が強まっている、ある介護事業者は、事故が起きたらボランティアで大丈夫か、認知症の高齢者にも対応できるかなど、現場からは不安や戸惑いの声が寄せられています。こうした実態をどう認識しているのか伺います。


県は、現場の声に応えようとせず、各市町村に早く移行することだけを求めているのではないでしょうか。例えば、県内では、実際に1万5,000人もの要支援者が介護給付から外されようとしているのに、どれくらい総合事業に移行するのか、県は把握すらしょうとしていません。なぜ調べないのか。調べるべきです、お答えください。


そもそも今回の制度改変は、サービスの提供主体を多様なサービスと称して、現行の介護保険事業者から住民ボランティア、無資格者によるサービスなどに置きかえていくことでコストの大幅な削減を図るというのが最大の狙いです。


県として、市町村や、介護現場の声、利用者の声などをまずしっかり把握し、現場の声に耳を傾けるべきです。必要なサービスが受けられなくなったり、サービスの質的低下にならないよう責任を持つべきできありませんか、お答えください。


また、ことし4月の介護報酬大幅削減は、制度創設以来2番目に大きなマイナス改定となり、重大な影響をもたらしていることも大問題です。社会保障推進千葉県協議会が県内の介護事業所を対象に実施したアンケートによると、報酬引き下げの影響について、減収と回答したのが全体の約63%。しかも、そのうちの半分以上が加算を取得してもなお減収と回答し、基本報酬の減収を加算ではカバーできないことは明らかです。自由記述欄には、職員への給与を支払うと会社の赤字額は毎月数十万円、よい介護を目指しているが、いつまで続けられるか不安、介護報酬の決め方は机上の空論、マイナス分を企業努力に押しつけられているがもう無理など、今回の報酬改定がいかに現場の実態からかけ離れているかが浮き彫りです。20年働いてきたケアマネジャーは、ボーナスが削られ、リストラの対象かも。働く意欲がなくなったと述べています。こうした実態をご存知ですか、伺います。


県として、今回の介護報酬引き下げによる影響や実態について、全事業所を対象にした県独自の緊急調査を行うべきではありませんか。国に介護報酬の大幅引き上げと、介護従事者確保や処遇改善のための抜本策を求めると同時に、県としても独自の対策をとるべきです。お答えください。


さらに、利用者に対する負担増も深刻です。4月から特養ホームへの新規入所者が原則要介護3以上に限定され、8月からは補足給付の見直しによって低所得者の居住費、食費の負担増、一定所得者の利用料の2割負担への引き上げも実施されました。今年度から始まった補足給付の見直しと利用料2割負担による負担増は、再来年には合わせて64億円にもなります。この上、さらに重くのしかかるのが介護保険料負担です。千葉県の介護保険料基準月額の平均は、第5期の4,423円から4,958円へと12.1%も上昇し、千葉県の高齢者全体への負担増は総額10億円近くにも上ります。


サービスは切り捨てられる一方で、補足給付は削減、保険料、利用料は引き上げ、これではまさに保険あって介護なしではありませんか。高齢者の負担能力をはるかに超えた介護保険料負担の軽減を行うことを国に求めるとともに、あわせて県独自に一般財源を活用して負担軽減のための手だてをとるべきです。お答えください。


小さな命を守るための予算の増額を

最後に、子供の医療について。


初めに、松戸市立病院など周産期医療の充実について伺います。


周産期とは、妊娠後期22週以降から生後1週間未満までの新生児など、出産前後の母子医療です。今、高齢出産や不妊治療による双子などの増加で、その重要性は一層高まっています。私は、松戸市立病院の新生児集中治療室NICUと産科を訪ねました。1972年、県内で初めて市立病院に新生児科を設置した松戸市立病院は、1983年には周辺に先駆けNICUを12床整備して、産科や小児救急との連携も高めながら、ハイリスクの妊娠、お産などを市内外から積極的に受け入れてきたとのことでした。NICUは、体重500グラムなど低出生体重児にとっては母の胎内とも言われ、私たちも実際に、手のひらほどの小さな赤ちゃんの命と24時間懸命に向き合う医師、看護師らの姿に深く感銘いたしました。現在12床の新生児集中治療室NICUを中心に、産科や小児救急、小児科を持つ松戸市立病院の役割を県はどう認識していますか、伺います。


県内9つの2次医療圏の中で、松戸、柏、流山など東葛北部医療圏域は、出生数が年約2万人と県内2番目なのに、NICUや医療体制が整備された病院、県地域周産期母子医療センターが1つもありません。また、国の指針からしても、東葛北部はNICUが12床も不足です。現在、松戸市立病院は約2年後の新病院オープンに向けてNICUをふやす計画です。この間も2年連続、地域周産期母子医療センターへの認定を求めてきましたが、認められず、補助金もありません。現在、施設も医療体制も整い、期待が大きく高まる松戸市立病院を、今度こそ東葛北部圏域の地域周産期母子医療センターに早急に認定すべきですが、どうか、お答えください。


同時に、県内2次医療圏では、山武・長生・夷隅地域などもセンターがないため、救急車の病院までの到着時間が余りに長過ぎます。県の調べでも、重症の母子患者の場合、救急車を呼んでから病院到着までの時間が山武・長生・夷隅地域で平均67分、安房地域で55分、東葛北部地域で42分も要しており、県の目標平均30分の倍前後であり、重大です。理由は、受け入れ先の病院のNICUが満床あるいは医師が手術中などによるものですが、根本的にはNICUや医師不足などを解決しなければなりません。実際、人口10万人当たりの千葉県の産婦人科・産科医数は全国44位、助産師数も45位の少なさです。


県内の全2次医療圏に1カ所以上の地域周産期母子医療センターを設置し、NICUの増床や、医師、看護師、助産師などの増員も含めた千葉県周産期医療計画の抜本的な見直しが早急に必要ではありませんか。同時に、国に対してきちんと要望し、県独自の予算もふやすべきです。お答えください。


最後に、子供の医療費助成の対象年齢の拡大です。


松戸市は中学3年生まで通院助成している自治体の1つですが、県内では高校3年生まで実施している自治体もあることから、市長会を通じて、県として中学3年生までの通院助成を要望しています。ことしの知事と市町村会長との懇談会でも、館山、富津、山武、習志野市長らが直接知事に訴えています。ある高校の養護の先生からは、保健室で治療を勧めても、医者代より飯代という生徒がふえている。医師会関係者らからは、アレルギーやぜんそくなどの医療費がかさむため、経済的に厳しい家庭の子らは十分な治療が受けられないなどの声が寄せられています。


知事はこうした声にどう応えますか。知事の公約だった中学3年生までの医療費助成を通院についても直ちに実施すべきですが、どうか。


答弁を求め、以上、第1回目の質問といたします。

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